【MLB】23歳でサイ・ヤング賞|ポール・スキーンズは何がすごい?

ポールスキーンズ 何がすごい サイ・ヤング賞
目次

はじめに

2025年シーズンの各タイトルホルダーが発表され始めています。
11月13日、投手最高の賞である、サイ・ヤング賞が発表されました。

ア・リーグは、2年連続でタイガースのタリク・スクバル投手が受賞。

直球の速さや変化球のキレなど確かに素晴らしいのですが、
彼の最も優れている点の一つは、K/BBの高さでしょう。

K/BBとは、一つの四球を与える間に、いくつの三振を奪ったか、という指標
パワーピッチャーであれば三振は多く取るでしょうが、同時に四球も増えがち。
一方の技巧派ピッチャーは、四球こそ少ないですが、奪三振も同じく少ない。

つまり、制球が良く、三振も奪えると言う理想的な投手像であることを指します。

このK/BBですが、3.5を超えると優秀とされます。
つまり、1つの四球を与える間に、3~4個の三振を奪えば、優秀とされるということです。
タリク・スクバル選手の、2025年シーズンのK/BBは、7.3

3.5が優秀とされる中、倍以上の7.3を記録しており、分かりやすくいい投手であることがわかります。

では、ポール・スキーンズ選手は?
深掘ってみましょう。

ポール・スキーンズってどんな選手?

まず、そもそもポール・スキーンズ選手ってどんな選手か。
そこからご紹介していきます。

身長198cmで23歳。スリークォーター気味のフォームから160km超えの直球を連発する。
2023年、ドラフト1位で、ピッツバーグ・パイレーツに指名され、その後入団。
MLBデビューは翌年の2024年。

2024年の成績は以下

  • 先発数 23
  • 勝利数 11
  • 敗戦数 3
  • 投球回 133
  • 奪三振数 170
  • 防御率  1.96
  • WHIP 0.95

シーズン途中からMLBに昇格したものの、
MLB1年目の選手が23先発をして、防御率がたったの1.96。

結果、ポール・スキーンズ選手は2024年の新人王を受賞しました。
個人的に、「すごい」と思ったのは、対大谷選手との対戦。

対戦成績は、三振、本塁打、安打と大谷選手に軍配。
しかしながら、このパワーとパワーのぶつかり合いが、「メジャーらしさ」を感じさせるものでした。

そして、今シーズンが彼にとっての2年目。
怪我での離脱はなく、先発投手としてシーズンをフル回転しました。
さて、どんな成績を収めたのでしょうか。

ポール・スキーンズって何がすごい?:2年目でのサイ・ヤング賞受賞

では、シーズン成績を見てみよう。

2025年成績

  • 先発数 32
  • 勝利数 10
  • 敗戦数 10
  • 投球回 187
  • 奪三振数 216
  • 防御率  1.97(リーグ1位)
  • WHIP 0.95(リーグ1位)
  • K/BB 5.14(リーグ2位)
  • QS 率 62.5%(リーグ3位)

*QS・・・クオリティスタート。先発投手が6イニング以上を投げ、3失点以内に抑えた割合。QSの達成が「先発投手としての役割を果たした」ことを意味します。

1つ断っておくと、勝利数・敗戦数は自身の打線の援護があるかないかに左右されるため、
純粋な投手力を示す数字ではありません。

そこで、防御率、WHIP、K/BBQSといった指標が投手力を示す値です。
そしてその4項目でいずれもTOP3入り。

サイ・ヤング賞受賞も納得です。
驚くことに、2年目となれば各チームが投手の癖や弱点を研究するのですが、
2年目も防御率は昨シーズンとほぼ同じ。

では、ポール・スキーンズ選手は何がすごいのか?
僕は、その完成度にあると思っています。

160kmを超える直球と三振を取れるチェンジアップとスライダー。
そして、高いK/BBを残せる理想な投手像。
サイ・ヤング賞3度受賞のジャスティン・バーランダーのような投手になるのは間違いないでしょう。

繰り返しになりますが、
彼は、昨年デビューしたばかりの弱冠23歳です。
日本でも上原浩治選手が1999年にデビュー年に沢村賞に輝く、偉業を成し遂げています。
しかし、翌年に成績が下降したのも事実です。

ポール・スキーンズ選手は2年目でデビュー年以上の成績を残し、
それに加えて、2025年王者のドジャース相手にも6回無失点と好投しています。
強豪チーム相手にも好投しており、投手力の高さが窺えますね。

今後の懸念:ケガ

すでに多くのメディアが報じる通り、その実力はお墨付き。
ただ、彼はすでにケガが懸念されています。

詳しくはこちらの動画で説明されているのですが、
彼の投球フォームのおかげでスピードが生まれている一方で、怪我のリスクが高いと紹介されています。

動画内2:55からも紹介されているように、
テイクバック時に肘が肩の上にあるのがわかります。
当方プロではないながら、肩付近の筋肉を痛めやすいのではないかという気がしてなりません。

MLBでは日本以上にケガにかなり敏感である分、
これだけの才能ある投手にリスクがあるなら放っておくわけがないんですね。

投球フォームの変更を打診させるのか。
それとも、、、とても気になるところです。

対日本が実現 | WBC2026への出場を表明

今年こちらの記事でも紹介したが、
ポール・スキーンズ選手は2026年WBCの参加を表明しています。

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2023年のWBCの盛り上がりは記憶に新しいが、2026年にWBCが控えています。
そして、その2026年にこの剛腕が参加。

これまで、オリンピックやWBCでアメリカ代表は選手の怪我を懸念して、
特に投手陣の参加はかなり消極的な傾向にありました。
事実、2023年時も鈴木誠也選手が怪我を理由に大会参加を辞退しています。

こういう背景もあり、3Aの選手やMLBにはいるものの、
ファンが望むビッグネームの参加はありませんでした。
また、もしかすると、そういったビッグネームの参加がなかったからこそ他国に優勝を譲っていたのかもしれません。

では、2026年は?サイ・ヤング賞投手が参加します。
現日本人打者陣がどのように、この剛腕を打ち崩すのか。決して容易ではありません。

ただし、ファンとしてはそのマッチアップに胸が高鳴るのも否定は出来ません。。。!

さいごに

以上、2025年サイ・ヤング賞を受賞したポール・スキーンズ選手に関してまとめました。
何がすごいかが少しでも伝われば幸いです。

繰り返しになりますが、ポール・スキーンズ選手はまだ23歳。
ゆくゆくは、怪我が懸念されるものの、元パイレーツ、現ヤンキースのゲリット・コール選手の後を追う形で大型契約が待ち受けることでしょう。

MLB投手では、ドジャースの山本選手が最高額での契約をしたものの
おそらく最高契約を上回るのではないか、と推測しています。
その証拠に、1年目で新人王、2年目でサイ・ヤング賞という実績がありますから。

2026年のWBC、そしてシーズン。
引き続き彼の活躍から目が離せません。

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