【サンダーボルツ*】予想を裏切る良作MARVELの新たな船出|レビュー

サンダーボルツ* レビュー 映画-Movie-

はじめに

5月2日に、MARVELより新作、『サンダーボルツ*(邦題)』が公開された。

マーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)作品の34作品目。MCUとは、アイアンマンやらキャプテン・アメリカなどのキャラクターが同じ世界線で描かれるシリーズのこと。

アベンジャーズがその集大成である。

そして、今作がそのMCUの34作目に当たるが、今作は少し異例なものと言える。作中の言葉を使うのであれば、敗北者や犯罪者が集合した作品だからだ。

加えて、他MCUのキャラクターと違い、手からビームが出る、空を飛ぶなどのスーパーパワーは無い。

過去作のMCU作品に見慣れた方は、当方含め、前評判が決して高くなかったはず。

しかし、いざ試聴してみると、期待を裏切ってくれた。過去作に引けを取らない良作だった。

ここで、試聴後の簡単なレビューをまとめてみようと思う。

サンダーボルツ* あらすじ

まず、今作の大まかな概要をお伝えする。

以下、DisneyのHPより引用する。

最強じゃない ヒーローじゃない でも、やるしかない アベンジャーズに代わって世界を救え!

NYの街に突如として現れた大きな黒い影。瞬く間に市民を消し去っていく謎の敵により、世界は再び大きな脅威と直面する。しかし、数々の敵から世界を救ってきたアベンジャーズは、そのピンチに姿を現さない。謎多きCIA長官のヴァレンティ-ナは、誰がこの脅威から世界を救うのかを問いかけるが、絶望の中立ち上がったのは、かつて洗脳されヒーローと対立した過去を持つウィンター・ソルジャーことバッキーだった。彼が仲間に誘ったのは、悪事を犯した過去を持つエレーナ、USエージェント(ジョン・ウォーカー)、レッド・ガーディアン(アレクセイ)、ゴースト、そしてタスクマスターだった。そこにボブと名乗る謎の男も現れ…

ヒーローじゃない彼らは、誰も空を飛べず、戦闘手段は肉弾戦のみ。好戦的な性格の彼らはチームを組むも、エレーナは突如ジョンに銃を連射し、悪役のようにビルを爆破、敵を拘束して拷問を始めてしまうなど、ヒーローとは程遠い…マーベルの新チーム「サンダーボルツ*」はアベンジャーズにかわって、この脅威から世界を救うことはできるのか? Disneyより引用

今作で一つ肝となるのが、アベンジャーズの存在である。

それまで危機に瀕した際に、アベンジャーズが助けに来てくれていたが、そのアベンジャーズが姿を現さない。

アベンジャーズはいない。つまり、国民のピンチを救うヒーローはいなくなってしまったというMCUの世界線を壊しかねない空気感が流れているのだ。

アベンジャーズがいない中、その危機にどう対処するのか。それが今作のテーマだ。そしてそこに今回の登場キャラクターが招集されたわけだ。

しかし、繰り返しになるが、彼ら・彼女らはヒーローではない。。。

サンダーボルツ* 登場キャラクター

では、今作の主要な登場人物をまとめる。

エレーナ・ベロワ

『ブラック・ウィドウ』で初登場。ナターシャ・ロマノフ(ブラックウィドウ)と同様、幼少期をレッドルームで過ごしている。

血の繋がりは無いながら、ナターシャと「姉妹関係」にあるスパイであり、暗殺者。

バッキー・バーンズ(ウィンター・ソルジャー)

過去作にも多数登場する1番の古株。スティーブ・ロジャースとの交友関係あり。

今でこそ、”アベンジャーズの一員”だが、過去にはヒドラによる洗脳により暗殺を繰り返していた。

ジョン・ウォーカー

ドラマ『ファルコン&ウィンターソルジャー』で初登場。

ドラマのMCU作品を見ていない方は初耳かもしれないが、実は2代目キャプテン・アメリカを担った過去がある。

しかしながら、不安定な性格が邪魔をしキャプテン・アメリカを剥奪。サム・ウィルソンが正式に”2代目”キャプテン・アメリカとなった。

アレクセイ(レッド・ガーディアン)

『ブラック・ウィドウ』で初登場。こちらもエレーナと同様、レッドルーム出身であり、エレーナやナターシャの「父親」として描かれる。

キャプテン・アメリカに尊敬なのか、敵対心を抱いており、その姿はキャプテン・アメリカそっくりだ。

エヴァ・スター(ゴースト)

『アントマン&ワスプ』にて初登場。この人選には驚いた。

『アントマン&ワスプ』ではアントマンのヴィラン役として描かれ、その見た目もTHE悪者感万歳だったからだ。透明化の能力を持つ。

Disneyより引用

それぞれが過去に何かしらに懺悔し、後悔し、苦しんでいる。

そんな彼ら・彼女らの活躍が今作で描かれ、チームとして協力できるのかが見どころだろう。

サンダーボルツ* レビュー

では、ネタバレなしでレビューしていく。

まず、個人的に大変満足のいく作品だった、と言える。

そしてそれは、おそらく本国アメリカでも同様なようで、Yahoo!ニュースで予想以上の好スタートと記事が更新されていた。

ここがいいな、と思った点が2点。

まず、1つ目に、人物描写

MCU作品にはいつもやられる。ヒーローが描かれる際、もちろんオモテの顔にばかり目がいく。敵をバンバン倒したり、その頼もしい姿だったり。

だが、どんな人物にも後悔や苦難があり、そういった描写に心がグッとなる。

ましてや、今作の登場人物は過去にトラウマを抱えており、そういった描写についつい同情してしまうのだ。

2つ目に、ヒーローの帰還を感じた点だ。

劇場版MCU作品を全て見てきた身としては、空を飛ぶなど当たり前のこと。スーツを着てスーパーパワーが使えるようになるのも決して珍しくない。

しかし、今作はそれらがない。Disney公式HPにもある通り、戦闘手段が銃やナイフ、もしくは肉断線のみ。

ヒーローである以前に、人間味が全開だ。

また、出生もバックグラウンドもバッラバラのキャラクターが、右往左往しながらもチームとなっていくのは、初代『アベンジャーズ』を観ているようだった。

前評判は低かったのかもしれないが、期待を大きく裏切ってくれた作品である。

さいごに

以上、『サンダーボルツ*』のレビューを簡単にまとめた。

公開されてまだ間もない。

もう1~2ヶ月は公開が続くはずである。

MCU作品に無くなっていたものが帰ってきた気分だ。ドラマ版MCUを見ていない当方も、十分に話についていけた。ぜひ!

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