【エッセンシャル思考】最小の時間で、最大の成果を出すために|レビュー

エッセンシャル思考 レビュー 本-Book-

はじめに

自分で言うのは烏滸がましいが、読書家かどうかと言われれば、読書家だ。

大学生の頃から読書の習慣があり、読書という行為が身近にある。

「うーん、この本はイマイチだな」と思うものはすぐ手放す一方で、「あ、この本いいな」と思うものは長いこと我が家の本棚を鮮やかに飾っている。

そして、この「いい本」は2度読みすると、さらに自分に恩恵を与えてくれる。

そしてその「いい本」の一つは、『エッセンシャル思考』である。

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初版が2014年に発売されており、おそらく手に取ったのは、その約5年後のことだ。

「全米ベストセラー」と帯に書かれおり、その文字に釣られて購入したはずだ。当時1回読んだきり、久々に目を通した。

そして驚いた。

今の自分の状況にぴったりだったのだ。

社会人経験が長くなってきた今と、当時20代前半だった昔とでは、その内容の説得力が違った。簡単にまとめていく。

エッセンシャル思考とは

では、この書籍のタイトルにもある、「エッセンシャル思考」とは何かというところから始めていく。

本書の言葉を引用する。

エッセンシャル思考は、正しいことをやり遂げる技術だ。(中略)自分の時間とエネルギーをもっとも効果的に配分し、重要な仕事で最大の成果を上げるのが、エッセンシャル思考の狙いである。

エッセンシャル思考の人は、トレードオフを直視し、何かを取るために何かを捨てる。

エッセンシャル思考の人は、少数の本質的なことだけを選びとる。

エッセンシャル思考とは、自分の力を最大限の成果につなげるためのシステマティックな方法である。やるべきことを正確に選び、それをスムーズにやり遂げるための効果的な仕組みなのだ。

いくら本書からの引用とはいえ、イマイチピンと来ないだろう。

そんな方には、本書を読んでみることを勧めるの一言に尽きる。。。

ただ、本書で、「非エッセンシャル思考」という言葉も紹介され、これはエッセンシャル思考の対をなす。むしろ、こちらを取り上げた方がイメージしやすいかもしれない。

非エッセンシャル思考の人は、

  • すべてをやらなくては、と考える
  • すべてが大事である、と考える
  • すべてをこなす方法を考える
  • NOを言えず、「やります」と言う
  • 根性で頑張る
  • 振り回されている
  • 疲れ切っている

こんなとこだ。

いかがだろう、身に覚えがある方もいるのではないだろうか。

自分もこの本は一度読破しており、それなりに実践していたつもりだ。つまり、いろんな仕事がある中で、自分のタスクを確実に進められるようコントロールしていた。

ただ、2回目を読み終えた際、違和感を覚える。

非エッセンシャル思考に逆戻りしていたと気付かされたのだ。

では、なぜそうなったのか。その答えは転職にあった。

エッセンシャル思考 「頑張る」の履き違え

自分は、外資系企業に勤めている。転職した身だ。

外資系企業が一概にそうとは言えないのかもしれないが、「積極性」や「自主性」と言ったものがとても重要視される。

その所以だろう、1年目に右左も分からないながら、試行錯誤していた。あれもこれもと仕事を覚えることに必死だった。そしてそれがある程度形となっていたから評価もしていただけた。

ただ、問題は2年目以降だ。

たった1年とは言え、経験があるからこそ、同期入社した同僚や後輩を「親切心」で手伝ってしまう。ちなみに、彼らは自分の部下ではない。

サポートをもらった同僚たちは助かったはずだ。

では、肝心の自分の仕事はというと、中途半端なのだ。

中途半端だから、残業になる。

残業が増えると、睡眠時間が少なくなる。

睡眠時間が少なくなると、仕事のパフォーマンスが下がる。

まさに負のループである。にも関わらず、主体性を持って仕事をやらねば、と根性で乗り切ろうとしていた。

もし、社会人歴が浅い方がいたら覚えていてほしい。

忙しく働くことが有能ではない

1回目読んだ際に、「なるほど」と腑に落ちたことが、転職という再スタートを切って頭からすっぽり消えて無くなり、2年目にはTHE非エッセンシャル思考に陥っていた。

エッセンシャル思考 取ったアクション

では、どのようにしてエッセンシャル思考を復活させたかと言えば、業務の見直しだ。

本書にも書かれていて、納得したのが、何かを選ぶことは、何かを捨てること、だった。

つまり、あれもこれも「やります」と主体性を発揮する反面、自分のキャパオーバーだったというわけだ。

その結果、非エッセンシャル思考お得意の、「根性論」を発揮することになった。

この根性論におさらばするべく、外資系企業に必要とされ得る「主体性」をセーブした。

主体性の履き違えをしていた過去と違い、抱える業務量と照らし合わせることを実施。忙しくすることが有能の証ではないのだ。

そしてちょうど、この業務の見直しを始めた頃に、本書をまた手に取ることができた。

そして読み進めるうちに、本書の言葉がグサグサと刺さる。

  • 他人の問題を横取りしない
  • 流れで引き受けるのをやめる
  • あいまいなイエスは迷惑

過去、上の記事を書いたのだが、読書は本当に2回目でハッとさせられる。ミステリー映画のようだ。

自分でわかったと思っていたことも、わかっていたつもりだったということはザラにある。

転職を機に非エッセンシャル思考になっていた話だ。

さいごに

以上、『エッセンシャル思考』を実体験に落とし込んだ話だ。

読書は2回目が肝であると痛感した。

仕事に忙殺されている方に、本書の帯に書かれた言葉を送る。

「99%の無駄を捨て1%に集中する」のだ。

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