【MLBニュース】50年の歴史に幕?ヤンキース、ヒゲ解禁を発表

ヤンキースヒゲ解禁 野球-Baseball-

はじめに

先日、興味深い、また少し驚きのニュースが飛んできた。

それが、「ヤンキース、ひげ解禁」である。

「へ〜」の一言で片付くニュースではあるものの、個人的に驚いた。なぜなら、ヤンキースでヒゲはダメ!、という厳格なルールが長きに渡ってあったためである。

この記事では、そもそもなぜヤンキースでヒゲがダメになったのか、またなぜ今回ヒゲ解禁という決断に至ったのか、その背景も踏まえて解説していく。

なぜヤンキースでヒゲはNG?

なぜヤンキースでヒゲがNGか?

結論から述べると、オーナーが禁止したためだ。

遡ること約50年前、当時のヤンキースのオーナーは、現ヤンキースの共同オーナー、ハンク・スタインブレイナーハル・スタインブレイナーの父、ジョージ・スタインブレイナー氏が担っていた。

30年以上オーナーとして務めただけでなく、彼が22歳の頃には、1952年から1954年の2年間空軍に在籍していたという経歴もある。

そして、ヒゲ禁止としたのは、この空軍在籍が関係しているとされるのだ。

あくまでイメージの話だが、「軍人」というと、ピシッとしており規律を重んじることが要求されそうである。偶然かもしれないが、「軍人」と検索をかけると全員ヒゲがない。

故・ジョージ・スタインブレイナーが亡くなり、オーナー業務をを引き継いだハンク・スタインブレイナーとハル・スタインブレイナーは「ヒゲダメ」ルールをも同様に父から引き継いだ形だ。

そしてこの「ヒゲダメ」ルールは今の今まで選手のみならず、コーチ、フロントスタッフ全員に適用されていた。

なぜヒゲ解禁になったのか?

では、約50年続いた「ヒゲダメ」ルールはなぜ取りやめとなったのか。

結論、こちらもオーナーの意向だ。

現ヤンキースオーナーの、ハル・スタインブレイナーのコメントがNew York Postに紹介されていたのでそのまま引用する。(違う解釈を避けるため)

“If I ever found out that a player we wanted to acquire, to make us better, to get us a championship, did not want to be here, and if he had the ability to, would not come here because of that policy, as important as it is to that generation, that would be very, very concerning,”

もしチームを良くしてくれる、またチームを優勝するために獲得したいと我々が思った選手が、(ヒゲがダメという)ポリシーが理由でチームに来たくないというなら、懸念すべきである。

また同様にこんなハル氏はこんなコメントもしているようだ。

“frequent” topic among his family and Cashman for years, but this offseason he talked to other teams and people outside baseball about the importance to some of having beards.

スタインブレイナー家とキャッシュマン(ヤンキースのジェネラルマネージャー)の間でここ何年もこのトピックが頻繁に上がっていたが、他のチームや野球外関係者と話す上でひげをたくわえることの大切さを話した

個人的な解釈で恐縮だが、要は、時代に合わなくなってきたということなのではないかとオーナーが考え始めていて、実際にアクションに起こしたということだろう。事実、オーナー自らヒゲの大切さを話しているのだから。

このオーナーの意向によって、ヤンキースはヒゲ解禁となった運びである。ただ、1点釘打ちされている。「手入れされた」ヒゲであればOKとのことだ。

ヤンキースの選手たちは?

ハロ・スタインブレイナー氏の言う通り、人によってヒゲの捉え方は様々である。それは選手を見ても明らかだ。

話をややこしくしてしまうが、厳密にはヤンキースではヒゲは禁止ではない。

口ヒゲ以外を一切禁止する、というルールだ。

その証拠にジャンカルロ・スタントンマット・カーペンターネスター・コルテスなどが立派なヒゲをたくわえている。ヤンキース生え抜きの選手であれば、ヒゲは生やさずにキャリアを始めることは決して不思議でなはい。

事実今回のニュースが発表されても、現ヤンキースのキャプテン、アーロン・ジャッジは「ヒゲを生やさない」と明言している。

ただ、先に挙げた選手たちは他チームより移籍しており、「ヤンキーススタイル」に合わせた形だ。現ヤンキースのエースであるゲリット・コールは移籍に伴いヒゲを剃っている。

FOX NEWSより引用

またヤンキースから他チームへ移籍してから、ヒゲを生やす選手もいる。一時期のヤンキース黄金期を築いていたロビンソン・カノもその一人だ。

Forbesより引用

今シーズンからヤンキースに移籍したデビン・ウィリアムズにとっては吉報かもしれない。言わば「ヒゲ」がトレードマークの選手でこの記事でも「またヒゲを伸ばせる」と書かれている。

yahoo!sportsより引用

これを機に、悪の帝国と揶揄されるヤンキースは再建なるだろうか。今シーズン以降の選手の移籍が見ものだ。

日本球界への影響は?

では次に日本球界への影響はどうだろうか?

そう、「常に紳士たれ」を掲げる読売巨人軍のことだ。

巨人では、「常に紳士たれ」に沿う形で、長髪・茶髪・ヒゲを禁止している。現中日ドラゴンズに在籍する中田翔選手や、すでに引退されたが小笠原道大選手もそうだ。

またそれが助っ人外国人選手だろうと一歳関係なく、ヒゲがトレードマークの選手は綺麗に剃ってチームに移籍する。言わばヤンキースのようなものだ。

何かとアメリカの影響を多く受ける日本。巨人軍はヤンキースにならいこの「ヒゲダメ」ルールを撤廃するのだろうか?時代に合っていないのではないだろうか?

さいごに

以上、この記事ではヤンキースの「ヒゲダメ」ルール解禁に関してまとめた。

50年の歴史がガラッと変わったがために、メディアでも取り上げられている。MLBのトレンドは日本野球界にも時差をおいて訪れている。

「ヒゲルール」がどうだろうか。野球界がまた少し変わりそうだ。

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