はじめに
本人にとっても、日本のファンにとっても悔しい結果となった。
ドジャース・佐々木朗希選手が、5月9日ダイヤモンドバックス戦後に右肩痛を訴え、負傷者リスト入り。チームを離脱することになった。
以前、下の記事を書いた。
MLB公式が、2025年シーズンのチームのパワーランキングを発表した。
そして、ドジャースが1位に君臨している。
オフの積極的補強が、今季のワールドシリーズ連覇を現実的なものにするだろうとの見方である。
ただ、もし連覇がなされないようであれば、その原因の一つに選手の怪我・離脱が挙げられていた。そしてその予想が的中した。
投手では、FA加入したブレイク・スネル、タイラー・グラスノー、ブレイク・トライネン、エバン・フィリップスなど。
野手では、テオスカー・ヘルナンデス、トミー・エドマンなど。
そして後を追うかのように、佐々木朗希選手も負傷者リスト入りした。
幸いチームはナ・リーグ西地区1位ではあるものの、チーム状態は「崩壊」にあり、かなり不安定な状態だ。
これを受け、各MLB関係者が今シーズンの成績も引き合いに出しながら、佐々木選手の評価を下げた。
この記事では、佐々木朗希選手の成績とその評価をまとめる。
佐々木選手の成績
まずは、佐々木選手の成績を見てみよう。

決して良い、とは言えない成績だ。
今シーズンが始まる前、今シーズンのMLB1位のTOPプロスペクト(有望選手)に佐々木選手の名を挙げている。しかし、佐々木選手は今2位にランクダウンした。
それほどまでに周りからの期待が大きかったのは間違いない。そして「期待はずれ」とメディアが報道する始末だ。
過去8登板で気になるのが、奪三振率の低迷と四死球の多さだ。
詳しく見ていく。
佐々木選手の成績 奪三振率の低迷
まず、奪三振率の低迷に注目する。
佐々木選手がTOPプロスペクトとして注目されたのは、そのポテンシャルが所以だろう。
160kmの直球と、150kmに迫るスプリットで打者を圧倒していた。
千葉ロッテマリーンズ在籍時、13者連続奪三振や1試合19奪三振などの記録を樹立し、奪三振率は11.53まで伸ばしている。
ただ渡米後、ここまで8登板し奪三振率は6.4まで数字を落としている。
今回の右肩の故障の影響もあってか、球速低下も指摘されており、日本で見た「令和の怪物」の姿はまだ見られない。
佐々木選手の成績 四死球
次に、四死球の多さだ。
千葉ロッテマリーンズ在籍時、佐々木選手の与四球率は2.0。
9イニング換算のため、1試合で1個ないしは、2個ほどに収めていたことがわかる。
一方で、渡米後は与四球率は6.8まで悪化している。
また、MLBでは先発投手にクオリティ・スタート(QS)やハイクオリティ・スタート(HQS)など、多くのイニングを投げることで評価される。
QSとは、6イニング3失点以内、HQSとは、7イニング2失点以内を指す。
ただ先発投手というポジションにいながら、平均4.2イニング、失点2と短いイニングで失点が続いており、先発投手の仕事はこなせていない。MLBの壁に直面しているのは明らかだ。
佐々木選手の評価はどうなる?改善点
結果だけ見れば、物足りない。
そして、辛口メディアが「期待はずれ」と表現するのも無理はない。
しかし、改善点もはっきりしている。
もし奪三振率の低下が故障のせいだったら、回復すれば球威やキレは戻るはず。
改善すべきは、制球面だ。

タイガース戦の登板時、1.2イニングで61球を投じた。またこれまでの登板で無四球だった登板日はゼロ。
あくまで推察だが、ストライクが取れないことと、故障の影響もあって、カウントを取りに行った「打ちごろの甘い球」が痛打されているのだろう。
若干23歳であり、焦って怪我をさせるくらいであれば、今は育成に時間をかけた方がいいかもしれない。つまりマイナー調整だ。
ボールに慣れること、そしてコントロールすること。また必要に応じて新しいフォームを固めることもマイナーであれば焦らずできる。
本人にとっても、ファンにとっても活躍できることを期待するばかりだ。
さいごに
以上、佐々木朗希選手の怪我の離脱と、成績を振り返った。
繰り返しにはなるが、多くのファンが佐々木選手の復帰と活躍を期待している。
プロスペクトランキングが2位に後退したが、結果を出して1位に返り咲いてほしいと願うばかりだ。。
コメント